このセクションの記事

EvoLab 2.0の新しいシステム

EvoLab 1.0の問題点

●  VO2 Maxや閾値ペースを高めるためのトレーニング指標が曖昧です。
●  ユーザーは自分のトレーニング計画をコントロールできないことから、物足りなさを感じています。
● 初心者のランナーや故障から復帰したランナーは、データの精度を満たすのが難しいです。
● EvoLab 1.0では、少なくとも直近7日分のデータが必要であり、心拍数やペースの安定性が求められるため、上級者のランナーでなければデータの精度を満たすことが難しいです。
● 現在のシステムは心拍数データへの依存度が高いため、ときに誤差が生じます。
● EvoLab 1.0は、おもにランニング中のペースと心拍数の相関関係に基づいています。最大心拍数の設定や運動時の心拍数データが不正確な場合、エラーが発生する可能性が高くなります。
● 現在のレース予測と閾値のデータは、おもにエリートランナーのデータで構成されたジャックダニエルズランニングシステム(VDOT)に基づいており、初心者や中級者はその誤差がより大きくなっています。
● 現在、5km、10km、閾値ペース、マラソンレベルは、ハーフマラソンの記録に基づいて計算されているため、5km未満のレースペースなど解糖系の能力の推定に限界があります。
● 現在、すべてのランニング能力は、5kmの記録が上がればマラソンの能力も上がるという関係性にあり、固有の能力を最も正確に測定できるものではありません。
● 現在のマラソンレベルは、ランニングの中の様々なスキル(ランニングフォームや筋力など)や各種目の特性を考慮せず、マラソンの推定パフォーマンスのみで判断しています。
● EvoLav 1.0において、ランニング能力の異常な変動が時折、確認されていました。

EvoLab 2.0の新しいシステム

モデル

新しくなったEvoLabシステムのトレーニング分析では、異なる時期ごとのベストパフォーマンスを用いた時間軸での推定値を算出します。

  1. 過去90日間のランニングデータに基づいて算出されます。
  2. EvoLabのデータが変動するためには、最大心拍数の60%以上の強度で、かつ25分以上の屋外ランニングのデータが記録される必要があります。
  3. 30秒以上のランニングデータはEvoLabの評価指標に影響を与えますが、その上限はありません。この新しいEvoLabのトレーニング評価モデルは「過去90日間のベストパフォーマンス」が現在のベースフィットネスの最と良い指標となっています。
  4. 記録されたペースに対しての評価ではなく、コースの起伏や過去の心拍数データも考慮して予測される「出力ペース換算」に基づいています。
  5. 90日以上のランニングデータが無い場合は、新しいアクティビティが記録されると以後、モデルが再構築されます。
velocity.jpeg

X軸は秒単位、Y軸はm/s単位で測定

新しいEvoLabでは、以下の3パラメータモデルを採用しています。
● Pmax (1秒間の最高速度)
● W' (60秒間全力疾走での走行距離)
● CP(乳酸閾値)

日々のランニングデータをもとに、この3つのパラメータを記録して予測モデルを構築します。

  • 実験室でのテストと比較した新EvoLab予測モデルの精度(80%のユーザーが以下の精度を達成できます)
 EvoLab 1.0からEvoLab 2.0への改善点
乳酸閾値ペース予測17.20%
5kmレース予測9.20%
10kmレース予測10.90%
ハーフマラソン予測44.30%
総合的なランニングフィットネス予測29.20%

ランニングレベルテスト

今回のシステムアップデートでは「ランニングレベルテスト」機能が新たに追加されました。ランニング初心者や、自分の最適なトレーニングのペースがわからない人は、まずランニングレベルテストを行って自分の現在の能力値を把握しましょう。

● ランニングレベルテストでは、乳酸閾値ペースと乳酸閾値心拍数の数値を構築するため、ペースの異なるセッションを連続していき、時間ごとに徐々にペースを上げていきます。ここでは、有酸素能力と無酸素能力がハイブリッドとなっているペースでのデータ収集を目的としており、そのペースと心拍数の関係性から正確な推定値を算出します。
● 最大心拍数は、ランニングレベルテストで計測された個人の最大心拍数を基に予測されます。ランニングレベルテストでは最大強度の90%までペースを上げますが、100%の最大強度と最大心拍数が相関する強度をアルゴリズムが予測します。

  • 現在の精度:87%、誤差:+/-5

「ランニングレベルテスト」機能の手順

6. テスト開始前に、最近の10kmのタイムを入力します(実測値でなくても予測値で構いません)。
このタイムをもとにテスト中の走行ペースの範囲が決まります。10kmのタイムが速ければ速いほど、ランニングレベルテストで求められる走行ペースの範囲は狭くなります。

7. 以下の手順に沿ってランニングレベルテストを進めます。

ウォームアップ:5分間(一時停止、休憩、ストレッチなど可能)
(アップ以降は連続してペースが変化していき、どのセクションも一時停止やスキップができません)

テスト1:25分間 - おおよそマラソンのレースペース

テスト2:3分間 - おおよそ10kmのレースペース(乳酸閾値付近)

テスト3:3分間 - おおよそ5kmのレースペース(乳酸閾値より速い)

テスト4:3分間 - テスト3よりやや速いペース

テスト3の段階での心拍数が最大心拍数の90%以上の場合、テスト4には進めずランニングレベルテストが早期終了します。

テスト5:3分間 - テスト4よりやや速いペース

テスト4の段階での心拍数が最大心拍数の90%以上の場合、テスト5には進めずランニングレベルテストが早期終了します。

クールダウン:5分間(一時停止、休憩、ストレッチなど可能)

8. テスト中について
ウォッチに表示されるデータは固定されており「ペース」「心拍数」「残り時間」が表示されます。このページはスクロールして変更することができず、スキップや一時停止ができません。

9. テスト終了後
● テストが正常に終了した場合、結果はウォッチとCOROSアプリの両方に表示されます。
● ランニングレベルテストを終えたユーザーが、入力した10kmのタイムを基にした推奨範囲内のペースで走行できなかった場合や、テスト中の心拍数が最大心拍数の65%未満 / 予備心拍数(最大心拍数 - 安静時心拍数)を下回った場合はテストに失敗します。
● 例えば、最大心拍数が190、安静時心拍数が60、予備心拍数が130の場合です。25分間のテスト段階で心拍数が125であれば、テスト失敗となります。その理由は、1. ハードウェアの心拍測定精度の問題、2. ユーザーが自分の能力よりはるかに遅い10kmのタイムを入力した場合が考えられます。

EvoLab 1.0からの改善点

● EvoLabシステム内の推定値は、これまでよりもアクセス(変動)しやすく、より安定 / 正確となりました。
● 最大心拍数の60%以上の強度で25分以上の屋外ランニングを行うとEvoLabデータが変動します。
● ランニングレベルテストを1回だけでも実施すると、推定値を算出することができます。

上記のモデルでは、以下の4つのランニング能力を個別に評価することができます。

  • 有酸素レベル(30km以上の走行能力)
  • 乳酸閾値レベル(10kmの走行能力)
  • スピード持久力(3kmの走行能力)
  • スプリント(400mの走行能力)

ランニングレベルテストは乳酸閾値ペース、乳酸閾値心拍数、最大心拍数の確認に気軽に取り組めます。

  1. ユーザーは簡潔なテストで、かつ正確な予測値を期待しています。
  2. ユーザーの各推定値が不正確な場合、ランニングレベルテストを行うだけでデータを修正することができます。
  3. 故障やトレーニング不足の時は、ランニングレベルテストを行うだけでより簡単にフィットネスレベルが評価できます。
  4. ランニングレベルテストを行うことで、最大心拍数を簡単に推定することができます。
この記事は役に立ちましたか?
0人中0人がこの記事が役に立ったと言っています